国際津波防災学会

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代表挨拶

平成30年4月吉日

就任のご挨拶

国際津波防災学会代表 山中燁子


山中燁子 春たけなわの過ごしやすい季節となりましたが、会員各位におかれましては、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

さて、私、このたび初代代表のロバートゲラー先生の辞任に伴い、皆様のご推挙により、代表を務めることになりました。この発足間もない学会の運営は、誠に重責でありますが、会員や役員の皆様のご指導・ご協力を得てこの任を果たして参りたいと思いますので、どうかよろしくお願い申し上げます。

この機会に、学会の沿革、そして、現在役員会で検討している活動について、ご報告方々お願いを申し上げます。

本学会は、公益財団法人国際科学振興財団を母体として、津波研究、津波防災研究及びこれらに係る学際的、国際的研究の発展を図り、もって津波から人々の生命と財産を守る防災・減災に貢献することを目的として2017年11月11日に設立されました。
現在では、日本語の「津波」に起源する“tsunami”が世界中で学術用語として定着しておりますが、日本においてはそれまで津波を専門に議論する学会は存在しませんでした。最近の研究により、津波は地震の単なる付属現象ではないこと、海底地すべりとの関係があること等が指摘されています。また、東日本大震災の痛ましい被害により、土木工事のみで津波防災を語ることができないという認識が拡がりました。
そこで、本学会は、津波の原因究明は元より、行政や立法府、そしてマスコミや産業界と連携して、総合的な津波防災対策を議論する開かれた学会を目指しております。

本学会は、国際的なネットワークの構築をめざします。津波防災は国際的なネットワークの中でこそ実現できると私たちは考えており、本学会の名称に「国際」という言葉があるのもそれを強く意識したからに他なりません。私も海外研究教育機関との縁もありますが、会員各位もそれぞれのネットワークを活かして、ご研究・ご活動頂ければ幸いです。

また、本学会は、オンラインジャーナルの創刊の準備を進めています。津波防災は、津波の発生原因の究明や、施設及びインフラの整備といった理学・工学的な視点だけでなく、その地球史的及び文明的な観点、さらには防災対策の法律による支援などの人文・社会的な側面などからの議論が必要なことは言うまでもありません。そこで、総合的に議論し出版するオンラインジャーナルを当面年二回発行します。創刊号はこの夏に発行の予定です。

このような幅広い活動を進めて行くためにも、会員数の増強が必要不可欠です。発足間もない本学会の会員数はまだそう多くはありません。幸い、津波シミュレーション、都市共生防災、断層・地質の3つの分科会がすでに設立され、活発な活動を開始していますが、本学会の趣旨を広く理解していただき、学者だけでなく、行政担当者、市民団体、政治家、企業、マスコミ関係者など幅広い分野の方々に参加して頂きたいと考えておりますので、会員拡大に、会員各位のご協力をあらためてお願い致します。

最後に、10月もしくは11月に開催する予定の年次総会においては、学術的な発表もさることながら、国連などの国際機関との連携も視野に、国や地方公共団体の防災担当者、企業、マスコミ関係者が参加するシンポジウムをぜひ開催したいと企画しております。このようにして、科学的な知識を元に総合的な防災対策を実現するコミュニティつくりを目指す活動をして参りたいと考えております。

会員各位の一層のご指導・ご協力を宜しくお願い申し上げます。

以上